インマヌエル

富高尚師

 イザヤ書7章14節に「インマヌエル」という言葉が出てきます。「神は私たちと共におられる」という意味です。このことばは預言者イザヤを通して南ユダ王国のアハズ王に語られたものです。アハズ王は決して信仰の人ではなく、むしろ真の神様より、目に見えるものにより頼むような不信仰な人物でした。強国アッシリアに対抗するために隣国の北イスラエルとアラムとの同盟を断ったために自分の国が滅ぼされるのではないかとの恐怖におびえていました。そのような時に神様はイザヤを通してアハズ王に語られたのです。
 神様が語られたのは、「気をつけて、静かにしていなさい。恐れてはなりません。・・・心を弱らせてはなりません。」(イザヤ7:4)という4つの忠告の言葉でした。第一に、自分の心を見張り、神様から決して離れず、神様から目を離さないように気をつけなさい。絶えず神様を仰ぎ見るように気をつけなさい。ということです。第二に、心を落ち着かせ、自分の考えで判断して事を行わない。神様にすべてをゆだねること。目の前の状況を見て、恐れと不安でパニックになるような時も、じたばたと騒がず、神様の前に静まるということが何よりも大切だということです。第三に、目に見えるものに動揺しない。目に見えない方にこそ信頼し、約束のみことばをしっかりと握り恐れないことです。第四に、神様を信頼し、強く雄々しくあること。すべてを神様にゆだね弱気にならないことです。神様は恐れや不安に陥り、不信仰になるような時にも私たちに常にこのように語り続けてくださっています。
 また、神様はアハズ王に忠告のことばを語るだけでなく、「そのことは起こらないし、ありえない。」(イザヤ7:7)とはっきり宣言されました。それは、ご自分の民を愛され、祝福され、決して滅ぼすことはされないという一方的に神様から結ばれた無条件の契約の故です。この契約は今も有効で変わることがありません。神様はこの契約のゆえに、あなたを決して見放さず、見捨てることはありません。いつもあなたと共におられます。
 さらに神様は、ご自身のことばの確さを証明するために、一つのしるしとして処女が男の子を産み、その名を「インマヌエル」と名づけるという預言を与えられました。神様は驚くべきしるしと不思議をもってご自分のことばの確かなことを明らかにされます。イエス様の誕生はアハズ王にとっては七百年後、私たちにとっては二千年前の出来事ですが、それは疑う余地のない歴史上の事実であり、預言の成就なのです。

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